2012/01/29

ホームページ修正

昨年末竣工した「ぎゃらりー 槐」の写真を公開しました。
グーグルクロームからだと、リストの読み込みに不具合があって、まだ直せていませんが、リスト上で、右クリック-フレームの再読み込みで直ります。
竣工検査と見学会の時に撮った写真なのですが、意外とちゃんと撮れているのでは?
出来たばかりで、家も緊張しています。1年も経つとすっかりなじんで、ずうっと以前からそこにあった様な姿になります。そして、家も成熟して年々素敵になっていきます。もちろん住む人の助けがあってこそですが。

2012/01/20

T邸11 「現場 - 02 軸組み構造」

今日の現場監理は構造関係のチェックです。筋交い位置や使用金物等の、これからの工事で見えなくなってしまうものの確認を行います。と言うのは一部で(もちろんチェックはします)現場でいろんな職方さんと打合せしたり、色々教えてもらったりします。ものづくりの現場は楽しい事がいっぱい転がっています。そして現場では、全体の流れの様なものをよく見る様にしています。この全体性が一番大切で、部分の些末な事は要素であって、そんなに大事ではありません。極端な話、筋交いの一個二個なくても、十分丈夫な家ですから(もちろんちゃんと入ってます。例えですから)。
ものが出来上がっていく過程では実際のものがあるので、部分に意識が向きやすいものです。しかし、部分的なものごとにとらわれてしまうと、全体を損なってしまう事が多々あります。そこでは、大切なものごとの為の要素である「部分」から、部分の為の「部分」になってしまいます。同じ「部分」でも違う意味の部分です。気をつけたいところです。

1F居間の窓


筋交いと引抜金物など


通風スリット。防虫網




床下地を張っています。仕上でもいい程の材料です




2Fの窓


2F全体は見えないけれども


部屋から野地板を眺める




良い流れを感じる現場です。きっと、いい家ができます。

2012/01/16

T邸10 「現場 - 01 屋根葺き」

 日本の家は上棟が終わった後、まず屋根を葺きます。現在ではまず見られませんが、古くは、屋根を葺いた後、ある期間木の乾燥や動きを出させてゆがみの調整をしたり、土壁を乾燥させていたと聞いています。
 屋根は建物のなかで最も過酷な環境にさらされる場所のひとつです。そして、最も建物の姿にとって重要な部分です。T邸はピラミッド(方形)の屋根の裾を一部45度に切り欠いた形をしています。これをつくるのはとても大変な事ですが、そこがこの建物の大切な所になっていて、さまざまな事柄に波及してこの家の魅力になっていきます。あるいは逆に言うならば、この切り欠いた事(欠如)が波及して、屋根の形になり建物の姿として現れて来るのかもしれません。









防水シートが敷いてあります。これで、多少の雨は大丈夫です。換気口が付くので、天辺はまだシートを外せません

軒先の様子です。なかなか見ることはないですね。

鼻隠しと破風板の取り合い

妻側、破風板の合わせ。この厚みの中に仕掛けがあり、合わせ目が広がらない様にしています。

通風用のスリット。
屋根で熱せられた空気は棟の換気口から出て放熱し、ここから新しい外気が取り入れられます



内側からスリットを見た様子



このボルトは何だろう?と思ったら、鼻隠しを引き寄せているんですね(多分)



板金屋さんが作業しています
お疲れ様です




2012/01/13

T邸09 「上棟02」

午後からの作業。いよいよ棟があがります




先ずは、骨組みをぐぐっと締めていき、水平垂直を出して、仮止めしていきます



ちょっと曲がっています



真っ直ぐになりました


隅木を架けていきます




がっちりと噛合わされます




ぴったり



3本掛りました。後一本。









上棟しました
棟の仕掛けをパシャリ



母屋が隅木より下がっているのは、この差尺が通気層になっているからです









家の形が現れてきました
3時の休憩をはさんで、屋根垂木まで掛けてしまうようです



木に加工されている部分に垂木がはまっていきます



床の根太も張り始めている


現場監督が上棟式の準備をしています



屋根垂木が掛ってきました



隅木の先端。









シートをかけて今日は作業終了
これから上棟式をします





上棟式の様子






2012/01/12

T邸08 「上棟01」

祝T邸上棟
おめでとうございます。
取り急ぎ写真を載せて、後日文章を直します。

時系列に簡単な説明を添えて、流れが少しでも見えたら面白いかなぁと思っています


快晴に恵まれ心地のよい天気。10時に現場到着。すでに1F部分は立ち上がっている。



 T邸大黒柱。存在感がありますね。八寸の八角形というおめでたい柱ですw。この柱は完成しても室内に現れるので、傷、汚れが付かないように養生されています。こういった材を化粧材と呼んでいます


135度でぶつかる部分の仕口。


1Fが立ち上がった様子。飛び出している柱は、通し柱と言って、土台から桁(一番上に掛かる梁)までの長い柱です。大黒柱以外の通し柱は5寸のものを使っています。よく使われている3.5寸の材と比べると断面積は2倍以上です


大黒柱の天辺。この家の御柱ですね。


桁。隅木(屋根に斜めに掛かる材)との仕口が細かく複雑です。


現場監督。荷揚げの作業中。


敷地と電線のわずかな隙間をぬって、材料を上げていきます。


2Fの管柱(通しでない柱)を差している。手元の重りを振り下ろし加速度を受けて柱を下に引っ張ります。


幅12cmの梁上を数十キロの柱を抱えてひょいひょい。


おいしょ


2F管柱が入りました。


「いの一番」の通し柱。最初に立てます。建物のX軸Y軸に番号を振って、位置を出しています。真っ先にすることの「いの一番」はここの事です。



棟梁と現場監督が次に揚げる材料を準備しています。


壮観。理屈では落ちないのは分かっていても、緊張感がある状態です


化粧材の梱包を解いています。


いの一番に掛かる桁が下りてきます。


135°に刺さる仕口。初めて見た仕口でした



きれいに入りました。桁の飛び出ているところは軒裏に入って見えなくなります。


通し柱に刺さる化粧梁。梁を吊るしているものの種類が違いが分かりますか?化粧材なので、傷が付かないように配慮されています。


反対側の受け





叩いてみるが、少し梁が掛かるようす


棟梁、仕口の微調整。全て頭に入っているから、決断までが早い。







化粧梁なので、捨て板を当てて打ち込む。絶対忘れてない。こういうところに感心するし、つくり手た
ちのつくるものへの敬意を感じます。




「いの一番」桁上隅木の仕口





桁を嵌め込んでいく



桁の継ぎ手が良く分かる。木を組み合わせて「引っ張り合わせる」事は実に厄介で、これは人間の凄い知恵と高い技術が必要です


継ぎ手を合せています


大工さんが楔を打っていきます。段々、引っ張られて桁の隙間が無くなっていく様子


まだ指一本分ぐらい空いていますね


ほぼ締まってきました


ばっちりです



2F桁まで上がりました


これから上がる屋根の母屋材
ここでお昼休憩
とりあえずここまで

お昼ですから